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ティンプル社が用意した不動産鑑定評価書
~「3億500万円」で売れる不動産を「1億7500万円」と評価した関友利鑑定士!~

2019-04-12 (2)
神社本庁は、百合丘職舎の売却処分するにあたり、買主であるディンプル社に価格を問い合わせたところ、ディンプル社が不動産鑑定書を用意して、神社本庁に提出したという。
ディンプル社から鑑定依頼を受けた不動産鑑定士は、ディンプル社の取締役の立会いの下で現地を視察したうえで、百合丘職舎の価格を【1億7500万円】とする神社本庁宛ての不動産鑑定評価書を作成。これをディンプル社に交付した。
ディンプル社は,この不動産鑑定評価書を本庁に提出し、その鑑定評価額に若干の上積みをした【1億8000万円】を購入希望価格として提示。最終的に、神社本庁は【1億8400万円】でこの不動産をディンプル社に取得させた。
 
ところが、それから半年も経たないうちに、この不動産の価格は跳ね上がる。転売時には【3億円】の根抵当権が設定され、さらに、大手不動産会社が【3億500万円】で購入するに至っている。
つまり、こういうことだ。
●藤和不動産
  ↓ S62.12.21購入 :7億5000万円  
● 神社本庁
  ↓ H27.10.30売却 :1億8400万円 ←1億7500万円の鑑定評価に照らすと適正価格? 
 ●ディンプル社
  ↓ H27.11.27売却 :2億1240万円 ←極度額3億円の根抵当権設定  
 ●クリエイト西武
  ↓ H28. 5.27売却 :3億0500万円 
 ●(株)中央住宅 

こうして比較してみれば、ディンプル社が用意した1億7500万円の鑑定評価がいかに現実離れしたものであったかは明白でり、一連の取引により誰が損をして、誰が得をしたのも一目瞭然であろう。

ところが、神社本庁の國分理事(元 文部事務次官)を委員長とする調査委員会は、『調査報告書』においてこう結論づけている。
「当委員会は、他の不動産鑑定士に不動産の再評価を依頼してゐないことから、評価の適否を専門的に論じる立場にはないが、現地調査及びヒアリングの結果を総合的に判断した結果、不動産鑑定評価書記載の鑑定評価額異議念を抱くに足る事情は存在しない。」
「神社本庁とディンプルとの間の百合丘職舎についての売買契約における売買価格の妥当性を検討した結果、不当に低廉であったとまでは言へない」
この委員会はいったい何をどう調査したのであろうか?

そして、田中総長は、「この報告書を受け、疑念は払拭され青天白日のものとなった」と豪語している。そして、「全く事実無根の事柄が一人歩き」しているなどとほざいている。呆れて物が言えない。 

ちなみに、ディンプル社からこの鑑定の依頼を受けた不動産鑑定士の関友利氏は、日本大学出身で、ディンプル社の高橋、メディアミックス社の福田らの後輩であるが、実は、ディンプル社から依頼を受ける直前に、懲戒処分を受けている。ディンプル社はそのことを承知の上で、あえてこの鑑定士に鑑定書の作成を依頼したのであろうか? もしそうであるとすれば、実に巧妙な手口である。

売却先であるディンプル社が作成させた鑑定評価書を基準に売却額を決定した神社本庁とは、如何なる組織か?
神社本庁は常々「神職は社会の指標たれ」と指導しているが、これが社会常識なのであろうか?

『不動産鑑定評価書』 表紙には「神社本庁御中」とあるが、なぜかディンプル社が原本を所持していたという。

2019-04-12 (5)

神社本庁が1億8400万円で処分した百合丘職舎は、そのまま、そのわずか半年後に3億500万円で転売された。

2019-04-12 (3)

神社本庁秘書部が作成した調査報告書の要旨抜粋。なお、月刊若木平成29年11月号も参照されたい。 https://jijyo.jp/page.php?id=18