〈日本の国体破壊につながる〉神社本庁の主張が全面敗訴!
(「週刊文春」令和3年4月1日号)
「法廷闘争の末、全国約8万の神社を束ねる”総本山”が断罪されたー。内部告発を理由に懲戒解雇されたのは不当だとして、宗教法人「神社本庁」(渋谷区)の元部長(61)らが処分の無効を訴えた訴訟。東京地裁は3月18日、「懲戒権の行使に客観的な合理性はなく、社会通念上相当性を欠く」と原告の訴えを認める判決を言い渡した。」(「週刊文春」令和3年4月1日号)
この訴訟の最終準備書面で、神社本庁は、臆面もなく、裁判所に対して、次のような主張を繰り広げた。
『本件各懲戒処分につき有効性が否定されるとすれば、被告は宗教団体としての組織維持ができない。』
『原告稲が被告に居座り続けるとなれば、被告の包括宗教団体としての活動は機能不全となって神社神道の宗教活動組織は維持できなくなる。よって被告の信教の自由は決定的に破壊される。』
『裁判所が日本社会の根底を支える神社神道を潰す結果となることを日本国憲法は許容しない筈である。』
そして、昭和52年の新左翼活動家による「神社本庁爆破事件」や、平成の御代替りの御大典時の極左暴力集団による「東郷神社爆弾放火事件」などを持ち出したうえで、
『原告らへの処分が認められず被告が排除できないとなれば、被告は内外からの組織攻撃を受け存亡の危機に晒されることととなる。』
『決して裁判所が日本の国体破壊につながることに手を貸すこととなる事態があってはならないと信ずる次第である。』
と、まるで裁判所を脅迫するかのような主張を突き付けた。
日本国憲法はGHQによる押しつけ憲法だ!と叫んできた多くの神社関係者らが、内部告発した職員の懲戒処分を正当化するのに「神社本庁の信教の自由」を持ちだし、「日本国憲法」を盾にとって裁判所を脅迫する神社本庁の裁判上の主張に失笑を禁じえなかったという。
なお、このような被告の主張を、今回の東京地裁判決は、歯牙にかけることもせず、一蹴したようだ。
果たしてこの判決により「神社本庁の存亡の危機」「日本の国体破壊」が訪れることになるのであろうか。。。