「神道政治連盟」幹部が自殺、身に迫っていた刑事告訴の動き?
(ダイヤモンド・オンライン2020.6.12)
先月、安倍政権を支える政治団体「神道政治連盟」の大幹部でもある神社界の大物の訃報が飛び込んできた。表向きは病死とされるその死を巡り、神社界では今、さまざまな憶測や怪文書が飛び交う。死の直前、この幹部を刑事告訴する動きが水面下で進んでいたという。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
神社界の大物中の大物、突然の訃報
5月20日付の新聞各紙が掲載した訃報に、全国の神社関係者が衝撃を受けた。
盛岡八幡宮(岩手県盛岡市)の宮司で岩手県の神社界のトップ、岩手県神社庁長の藤原隆麿氏(66歳)が突然、死去したのだ。
藤原氏の肩書はそれだけではない。全国8万社の神社を管理・指導する神社界の中枢、神社本庁では理事の要職。そして、憲法改正を推進する神社界の政治団体「神道政治連盟(神政連)」においては総務会長という四役の一角を務めており、神社界の“ドン”と言われる神政連会長、打田文博氏とも昵懇の間柄だったようだ。
神政連は、自民党、引いては現政権との関係が深いとされ、その理念に賛同する超党派の国会議員連盟「神政連国会議員懇談会」の会長は安倍首相で、閣僚の多くが所属する。
そんな現政権を支える神社界の大物中の大物の死因について、神社本庁は「存じていない」とし、岩手県神社庁は「心筋梗塞による病死と聞いている」とダイヤモンド編集部の取材に答えた。
だが、複数の神社本庁や岩手県神社庁、盛岡八幡宮の各関係者によれば自殺だったという。直前には、盛岡八幡宮の宮司を休職、神社本庁や神政連にも辞表を提出しており、覚悟の上での自死だったのではないかと見られている。
藤原氏に迫っていた刑事告訴
いま神社関係者の間で取りざたされているのは自殺の理由だ。複数の神社本庁関係者は「実は、今年3月から、藤原氏を刑事告訴する動きが進んでいた。これが自殺の動機と関係しているのではないか、という見方が神社界で広がっている」と明かす。
話は「ダイヤモンド・オンライン」が報じた3月2日付の記事にさかのぼる(関連記事『安倍応援団の神社幹部が不倫か、神社界揺るがす裁判に影響も』)。
目下、神社本庁の不動産売買を巡り、上層部と業者の癒着疑惑を内部告発した元幹部職員への懲戒処分の是非を問う裁判が大詰めを迎えているが、その神社本庁の裁判担当の実務責任者である神社本庁の大幹部と、その直属の部下のA女史の不倫疑惑が浮上し、この2人がラブホテルを利用する写真と共に報じた記事だ。
この大幹部とは、藤原氏ではなく…
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神社本庁の事情を願う会
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