田中神社本庁総長を告発-「背任」で神職会見-
(「中外日報」令和2年9月20日号)
「日吉神社(愛知県清須市)の三輪隆裕宮司は10日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を行い、神職や一般人34人と神社1法人それぞれが、神社本庁の田中恆清総長を本庁の資産に瑕疵を生じさせたとして背任罪で東京地方検察庁に刑事告発したことを明らかにした。告発は受理されたが、4日に不起訴処分となった。このうち三輪宮司は、捜査が不十分として東京検察審査会に不服を申し立てている。
告発状が訴えたのは、神社本庁が所有する百合丘職舎(川崎市麻生区)の2015年の売却において、法人の財産を保護、管理すべき総長の役に就く田中総長が特定の不動産業者の利益のため、本庁に損害を与えた背任の容疑。
百合丘職舎は1億8千万円で不動産業者に売却され、その後、2憶1240万円で別の企業に転売された。告発状では、神社本庁が売却した金額と不動産業者が売却した金額の差額2840万円を財産上の損害と主張。本庁の財務規定で原則とされている競争入札ではなく、随意契約とし、中間省略登記の手続きを行うことで不動産業者の利益を図ったとみている。(後略)」
(「中外日報」令和2年9月20日号より)