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『神社本庁を私物化する二人の妖怪・告発』(山口智)
 月刊「Hanada」令和3年7月号

神社本庁を私物化する二人の妖怪-告発-山口智月刊Hanada2021年7月号5月26日発売_ページ_1
月刊「Hanada」7月号
大変興味深い見出しの並ぶ中、『神社本庁を私物化する二人の妖怪・告発』と題する衝撃的な論考を発見!
奈良県の国際派神職、山口 智 氏による寄稿である。
ぜひご一読いただきたい。

山口 智 (やまぐち さとし)
1952(昭和27)年奈良県生まれ。京都大学法学部卒業、メキシコ州立自治大学留学、国連英語検定試験合格(国連ニューヨーク本部実施)。ILO(国際労働機関)ジュネーブ本部勤務。在コロンビア日本国大使館一等書記官、財団法人建設経済研究所研究理事その他中央政府及び財団の様々なポストを歴任。2002(平成14)年神社本庁より権正階を授与され、三島神社(奈良県宇陀市)禰宜に任命される。2006(平成18)年神社本庁検定試験明階合格、2013年神社本庁より明階を授与される。三島神社(奈良県宇陀市)禰宜、神道宗教学会会員。


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神社新報 平成28年06月13日号 第6面 書評

【新刊紹介】英和対訳 神道案内 山口 智著 
ー外国の方の視点考へ 英語による神道解説ー
本書は、英和対訳による神道の入門書である。
著者の山口智氏は京都大学卒業後、在コロンビア日本国大使館などで勤務した国際派で、現役の神職でもある。その堪能な英語を駆使し、本書は英語と和訳を見開きにするといふ形で構成され、神道の基礎的な知識を紹介してゐる。
そもそも神道を外国に紹介することは、実に困難なことである。それは、神道に確乎たる教義や教典がないことにはじまり、神話の時代まで遡る歴史を有し、時代ごとにさまざまな変遷を辿りつつ形作られてきた国民信仰であるからだ。つまり、いつの時代も日本文化と隣にあるやうな存在で、空気のやうな日本人の共通認識であった。日本人でも整理のつかないことが多いであらうから、外国の方々に伝へようとすればよほどの訓練が必要で、一言では到底伝へられない。 
本書は、そのやうな神道を外国の方に伝へるため、「神社参拝の基礎知識」「日本の神社」「神道と日本人の生活」「神道の基礎知識」と四章に分け、六十四の項目に亙って説明がなされてゐる。多くの項目は簡潔な説明に重きが置かれ、十行程度からなる。
また、外国の方が疑問を持ちさうな視点を抽出して記載されてゐる。関連するカラー写真も百点以上掲載され、神道や神社の雰囲気を捉へやすく読み進めやすい。項目によっては、今一つ説明に欠けるところもあるが、何より即時的に神道を理解してもらはうといふ観点からであらう。
平成十五年には国土交通省が中心となってビジット・ジャパン・キャンペーンを開始した。また平成二十二年からは経済産業省を中心にクールジャパン戦略が展開され、その成果もあってか昨年一年間の訪日外国人旅行者は千九百万人を超えた。「爆買ひ」といふ目的もあらうが、多くは神社を中心とした日本文化に興味を抱いて訪日するといふ。そのやうな外国の方々が神社参拝をする前に、ぜひ本書を一読して戴けたらと思ふ。日本人が本書を手にして、外国の方を案内するといふのもよいだらう。
東京五輪なども決定し、今後さらに訪日外国人旅行者の増加は予想される。英和対訳による神道紹介の需要は今後さらに高まる。
〈本体1300円、戎光祥出版刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
 (神社本庁教化広報センター教化広報部広報国際課・三井紳作)

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