外苑再開発問題は、田中体制と絡んでいるのか
ー稲・瀬尾両氏は田中派神社庁長を名誉棄損で提訴!
(月刊「レコンキスタ」令和5年8月1日号)
「神宮外苑の再開発と神社本庁の田中-打田体制との関係については、以前から種々噂されてきた。真相はいまも不明であるものの、ここにきて、より真実性を帯びてきたと感じている。その理由を以下に述べる・・・・」
「・・・『神社本庁憲章』は、神社の境内地等の管理について四項目を掲げ、『境内地、社有地、施設、宝物、由緒に関はる物等は、確実に管理し、みだりに処分しないこと。』と定めている。神社本庁はこれを基本理念として神社の財産管理の徹底を図り、財産処分の証人手続きも、やむを得ない事業以外は承認しないという姿勢を貫いていた。最後が過去形なのは、田中体制となって以来、例外事案がみられるからだ。
・・・(中略)・・・神社本庁憲章を最も遵守すべき神社本庁自身が、憲章の精神に平気で反する姿勢を明確にしたのは、田中体制の確立期とほぼ同時期である。本連載の嚆矢となった平成29年11月号で、早乙女好雄氏が取り上げた通り、山口県・上関原発の建設を巡り、神社の尊厳を守るために社有地の売却に反対していた四代正八幡宮の林晴彦宮司は、平成15年に神社本庁から解任された。神道政治連盟の幹事長であった田中氏が、神社本庁の副総長に就任したのは、その翌年の平成16年6月であるが、神社本稿が八幡宮所有地の中国電力への財産処分を承認したのは、その直後の平成16年8月20日であった。」
「・・・宮司解任手続きに違法行為があったとして山口県神社庁を提訴していた林氏は、裁判中の平成19年に急逝された。さぞかし無念であったことと拝察する。そして今、林宮司の問題提起を切り捨てた神社本庁は、その後も田中体制のもとで強権密室政治を20年間続けた結果、組織そのものがボロボロと自壊を始めている。一日も早い正常化が俟たれる所以である。」