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”神社崩壊”をくい止めるために、我々は何をすべきか?
 ー神社本庁の自浄を願う会ー

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離脱!癒着!乗っ取り!スキャンダル!
神社本庁はいま戦後最大の危機を迎えています。
内部から自浄を図る以外に、復活の道はありません。

新潮新書『神社崩壊』(島田裕巳)より抜粋

2018-08-27

・・・さらに、この問題をややこしくしているのがが、川崎市にあった神社本庁の職員用宿舎、百合丘職舎の売却問題である。
百合丘職舎は、2015年に1億8400万円で不動産会社に売却されたが、これは2億1240万で即日転売され、半年後には大手ハウスメーカーに約3億1000万円で売却された。これで、不動産会社に買いたたかれたのではないかという疑惑が浮上したが、問題は最初の売却先となった不動産会社にあった。

不動産会社はディンプル・インターナショナルといい、この会社の社長は、季刊誌の「皇室」という雑誌を一手に販売している日本メディアミックスの社長でもあった。「皇室」は、全国の神社が半ば強制的に買わされているというから、神社界とのつながりは深い。

職舎は、神社本庁の基本財産で、特別な事情がないかぎり売却してはならないものとされている。当初、神社本庁の財政部長は、ディンプルと契約することに消極的だったが、あたらしい財政部長と交代すると、随意契約に近い形で契約が交わされた。

しかも、百合丘職舎の売却益は、危機感利用の幹部職舎として渋谷区の高級マンション2戸の購入にあてられた。その入居予定者が、総務部長と前総務部長だった小野氏だった。小野氏が宇佐神宮の宮司に就任したため、購入は1戸に減った。危機管理用という点では不可解な話である。

こうした事実が明らかになると、匿名の告発文書が飛び交うようになり、神社本庁の側でも,弁護士を含めた調査委員会を発足させた。しかし、調査委員会の結論は、手続きの上で問題はなく、売価も妥当というものであった。

これに対して、調査委員会の設置を提案した神社本庁副総長の小串和夫氏が,調査結果に納得せず、辞職した。神社本庁の側は、告発文の1つを作成したとして前総合研究部長を懲戒解雇し、ディンプルとの契約に消極的だった元の財政部長も降格減給の懲戒処分とした。これに対して、2人は、処分の無効を求めて提訴している。

小野氏は、静岡県の小國神社の宮司で、神道政治連盟の会長である打田文博氏の部下である。打田氏本人も認めているが、ディンプルの社長と20年来の交友関係がある。そのうちだしは、現在の神社本庁の総長、田中恆清の盟友とされる。・・・