参院選で埋没した「神道政治連盟」
自民党保守系議員落選で発信力低下へ
(「選択」令和7年8月号)

「『保守系』の新興政党である参政党が躍進した今夏の参議院議員選挙で、神社本庁の関連政治団体である神道政治連盟は存在感を示せなかった。神政連、神社業界の集票力は『今も昔も全国で2万票程度』(関係者)に留まってきたが、安倍晋三政権時代は、日本会議との連携などで発言力があった。
最近は活動そのものも低調で、『定例会議は毎回、事務連絡程度の内容になっている』(同前)という。参政党が突如として掲げた『神社国有化』という暴論に対しても、『有効なカウンターは打ち出せなかった』(同前)が実情だ。
参政党の神谷宗幣代表は、日本会議に加わっていた。神社本庁内部には、『浅薄な右派も参集した日本会議との連携自体が誤っていた』(別の関係者)との声もある。
神社本庁、神政連にとっては皇位継承問題が喫緊の課題。本庁は『男系』を死守したいが、今回の参院選で佐藤正久氏ら自民党の保守系議員が相次いで落選し、ますます影響力が低下しそうだ。」