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「佐野和史くんの提案に応へる」
 神社新報が掲載拒否か?三輪隆裕宮司からの投稿

三輪宮司新報投稿
田中恆清総長を背任罪で刑事告発した愛知県の三輪隆裕宮司が、神社新報8月24日号の佐野和史宮司の投稿を受けて、神社新報編集部にその思いを綴った投稿を寄せたのが9月2日。しかし、神社新報は、それから1か月以上経過しても、この投稿を紙上に掲載していない。
三輪宮司からの問い合わせに対し、編集部は当面掲載の予定はないと回答した模様。
神社新報編集部には、他にも佐野宮司の投稿に呼応する多数の意見が寄せられているが、その多くが掲載保留のまま放置されていると聞く。

三輪宮司より、万一、神社新報がこの原稿をボツにした場合には自浄.jpに掲載してくれとの依頼があったので、このウェブサイトで紹介させていただくこととした
(原文ママ。なお、この原稿は、もともと神社新報に寄せられた投稿であるので、もし神社新報編集部が意を決してこれを紙面掲載した場合には、このサイトの記事は削除するのでご了承いただきたい。)

ところで、三輪宮司は、この刑事告発に加え、全世界に向けて「神社界に民主化とコンプライアンスを求める署名」の活動を展開している。
全国の神社関係者、氏子崇敬者の声を、神社本庁を代表する鷹司統理に届けようというものだ。
当会の活動ではないが、目指すところは当会の活動と共通するところがある。呼びかけの趣旨に共感される方には賛同の署名をお願いしたい。
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佐野和史くんの提案に応へる

先日、本紙にて神社本庁の問題について紙上討論を、との佐野和史くんの投書が載った。

私は、現在、話題となってゐる現総長の田中恆清氏を東京地検に告発しようとしてゐる草莽神職の会の代表であるがゆゑに、この呼びかけに応へる資格も義務も持ってゐると思ふので、ここに、思ふところを述べる。

読者諸氏は、稲、瀬尾両氏が神社本庁より下された処分の無効を訴へて起こした民事訴訟の内容をご存知であらうか? ご存じない方は、自浄.JPといふホームページをご覧あれ。全てが明瞭に示されてゐる。すなはち、20年前から、田中氏はその親友と目される不動産会社ディンプルインターナショナル社代表取締役である高橋恒雄氏を神社本庁関係の不動産取引に引き込み、様々な利益を与へ続けてきた。友達思ひと言ってしまへば、教育勅語の理想の一つであるが、反面、神社本庁規則を様々な箇所で無視し、手前勝手にことを進めてきたことは明白である。

私は、自分の神社のホームページにブログを開設してゐる。ご覧になっていただけばわかるが、一貫して神社本庁の考へ方に異議を唱へ、これを批判してゐる。しかし、今回の一件はこの考へ方の差異とは無関係である。考へ方の差は、討論や話し合ひを通じて合理的に解決が可能である。しかし、今回の一件は、先人たちが営々と築き上げてきた神社本庁の規則を無視し、これを破壊した行為である。我々は、神社本庁に属する以上、その規則に従ふことを義務付けられてゐる。これは立場を超えて共通の義務である。さうでなければ、組織そのものが崩壊してしまふ。まして組織のトップに立つものがさうであってはならない。仮に無実であっても、さういった疑ひが出れば、辞任して責任を取るのが本来である。民間の法人は全てさういった倫理に従って運営されてゐる。しかるに田中氏は一旦約束した辞任を翻し、さらに任期満了時に退任するかと思料したが、これに反し、同じく組織の崩壊を厭はぬ役員たちの支持によって再選された。これはまさしく神社本庁崩壊の危機である。

よってやむなく、敗戦後の神社消失の危機を乗り越え、先人たちが作ったこの神社本庁といふ組織の正常化を目的として、今回の背任罪の告発に踏み切った次第である。

繰り返すが、これは、神社本庁の存続のためにおこなった行為であり、巷間話されてゐるやうな神社本庁崩壊の危機を救済するためのものである。

読者諸氏のご意見を待つ。

2020/09/02 清洲山王宮日吉神社宮司 三輪隆裕
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(※なお本Web掲載にあたり旧仮名遣いを修正しました)