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田中-打田体制が支配する日本文化興隆財団
-宇佐神宮小野宮司「特級問題」と「鎮守の森」自販機頓挫で財団移転疑惑が再燃-
(月刊「レコンキスタ」令和5年11月1日号)

レコンキスタR5.11
「先月二十日に神社本庁で評議員会が開催された。五月に引き続き、北山議長のロボット采配で田中「なほ在任」総長は切り抜けたようだが、会議の中で、神職身分という、神職に対する栄典付与の公正性が問われる事例について執行部を厳しく追求する質問があった。この問題の当事者こそ今年、神社本庁から神職身分の最高位である「特級」を投与された宇佐神宮宮司の小野崇之氏である。
小野氏は神社本庁で総務部長等を歴任し田中ー打田体制の番頭役を坦ってきた人物であり、神社本庁が百合丘戯合をディンプル社に売却した翌年の平成二十八年職舎売却が問題化する直前に宇佐神宮の宮司に就任した。この小野宮司が就任以来、宇佐神宮が大分県神社庁に納めなければならない負担金を八年問にわたり滞納しているというのだ。その額は累計で一千万円を越えており、関係者は、小野宮司の特級昇進などあり得ないと口を揃える。
しかし、神社本庁問題を長年追ってきた筆者は少しも驚かない。小野宮司は田中ー打田体制による不正行為に最も「貢献」してきた人物の一人であり、それ故の特級昇格なのである。
本号では同氏の「功績」を辿りながら神社本庁の関連財団である日本文化興隆財団の実態も明らかにしようと思う。
ー(中略)ー
財団は新施設に移転後、周辺で進められた再開発事業に参画し、平成十七年には再び、再開発区域に建てられたビルに移転した。そして、平成二十三年に日本文化興隆財団と改称し同三十年には公益法人としての認定を受けた。
しかし財団の実態は、完全に神社本庁の田中ー打田体制に組み込まれている。財団には八名の理事がいるが、理事長が田中恆清氏、副理事長が吉川通泰氏(前神社本庁副総長)で、他の理事にも打田文博氏と神社本庁顧問弁眼士の内田智氏が入るという陣容である。また、六名の評議員の内、二名は神社本庁常務理事の小野貴嗣、藤江正謹両氏であり、まさに田中ー打田体制の支配下にある。
ー(中略)ー
しかしこの財団も、ついに化けの皮が剥がれてきた。先月、講談社のウェプマガジン「現代ビジネス」に、"境内の「寄付金自販機」まで支払いが滞り…内紛で揺れる「神社本庁」とズプズプ「謎の不動産会社」のヤバすぎる現在”という長いタイトルの記事が知載された。ジャーナリストの伊藤博敏氏による記事を是非ご覧いただきたいが、「謎の不動産会社」とは、ディンプル社のことである。
財団や神社本庁の不動産売買に関わり、濡れ手に粟で利益を上げてきた同社は、最近も財団の「鎮守の森を育てる」寄付金型自動販売機の事業に関わってきたが、この夏以降、自販機の設置神社に対する販売手数料の支払いが滞り、遂に連絡も途絶えたというのだ。神社本庁問題の“震源”であったディンプル社の悪運も尽きたようだ。財団や神社本庁への波及は必至であるが、紙数も尽きたので、続きは次号に譲りたい。」